庭木・植木について
庭木・植木の植え替え(移植)について

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庭木・植木の植え替えのポイント

どんな庭木・植木でも、同じ状態で育て続けるのは限界があります。
根が大きくなりすぎたり、鉢の底からはみ出してしまったり、明らかに大きくなりすぎたりしてしまった場合、植え替えが必要になります。

どんな状態の植物を植え替えるのか

植え替えイメージ

植え替えが必要なもっとも分かりやすい例が、鉢の底から根がはみ出している場合です。
このような場合、鉢の中は根がいっぱいで「根詰まり」を起こしていると考えられます。
根が伸びるスペースに余裕がないと当然、地上部の生長にも影響が出てきます。
「根詰まり」は裏を返せば植木が元気に生長しているわけですから、その元気を殺さないよう早めに広いところへ移してあげたほうが良いですね。

同じように根詰まりを起こしていても、鉢の底から根が出ていない場合もあります。

見分けるポイントは水遣り時。水をあげたとき、以前はすぐ土の中に吸収されたのに、今は溜まった水がなかなか吸収されない。
このような場合、鉢の中は根でいっぱいになっていると考えられます。ただ、水遣りのくり返しによって土が細かく崩れて水ハケが悪くなることがあり、このときも鉢の表面に溜まった水がなかなか引かなくなります。

鉢の中に根があふれていなくとも、このような通気性・排水性の悪くなった土は好ましくありませんので、植え替えが必要です。

このほか、

  • 根腐れを起こして元気がない
  • 下葉が落ちる

このような場合にも、植え替えを検討しましょう。

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植え替えのタイミング

植え替えは多少なりとも庭木・植木そのものに負担をかけ、根を傷めてしまうため、何でも植え替えれば良いというわけではありません。
植え替えのタイミングは、一般的にその植物が元気に生長できる時期に行うのがベスト。

多くの草花は春、観葉植物は夏、草花・蘭の一部は秋、一部の山野草が早春といった具合です。ですが、庭木・植木には数え切れない種類がありますので、ご自宅の庭木・植木に適した植え替えのタイミングを園芸書などで調べておくと良いでしょう。

なお、蕾がついているときや花が咲いているときは、植え替えをしてはいけません。

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植え替えに必要なもの

植え替えに必要な道具イメージ

植え替え用の土、新しい鉢、肥料、ハサミ、水を汲んだジョウロなどはあらかじめ用意しておきましょう。
これは、植え替えの時間をできるかぎり短縮して、根が無駄に外気に触れるのを避けるためです。

土
初心者の方は、まず園芸店などで市販されている培養土を使うと良いでしょう。
草花、野菜、ハーブ、サボテン用など、種類も豊富です。
鉢
鉢イメージ単純に考えると、鉢は今までよりも大きなものが良いのですが、ただ大きいだけではいけません。
大きな鉢にはたくさんの土が入りますが、土の量に対し根の量が少ないと、土が乾燥するまでに多くの時間がかかります。
つまり、根が水に触れている時間が長くなり、新鮮な空気を得にくくなってしまうのです。
これでは、過湿に弱い植物は根腐れを起こし、枯れてしまうことも。新しい鉢の大きさは、「ひとまわり大」と覚えておいてください。

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ネット
鉢を用意したら、鉢穴の上にネット(※1)を置きます。その上にゴロ土(※2)を敷きます。粒の大きなゴロ土を敷くことで、排水性の向上を図るわけです。ゴロ土の量は大きな鉢、高さのある鉢ほど厚くします。 ※1.園芸店では「鉢底ネット」「防虫ネット」などの名前で販売されています。なければ、割れた素焼き鉢のカケラを置いてもかまいません。
※2.大粒の土のこと。販売されています。
根を抜く
しっかり両手でホールドして抜きます。
なかなか抜けないようであれば、鉢の周りを細い棒などでつついて、隙間を作ってから抜きます。
根がびっしりと張り付いて鉢の形そのままに土がかたまっている場合もありますが、これは根が絡まっているということなので、根をほどいて外側の土を落としてあげましょう。
なお、すべての土を落としてはいけません。

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根切り
長く伸びすぎた根は切り詰めて、新しい根の伸張を促します。
このとき根をよく見ると、生きている根は多くの場合は白く、死んでいる根は茶色く黒ずんでいます。
また、生きている根を触ってみるとしっかりと詰まっているのに対し、死んでいる根は空洞のようにスカスカです。
こういった死んでいる根があった場合、切り取って除去します。
根付け
新しい鉢に植物を入れます。片手で植物を掴み、まんべんなく土が被るようなちょうど良い高さに置きます。
鉢の大きさ・深さを考えて「これで大丈夫」と思ったら、もう一方の手で土を入れていきます。
ある程度入れたら、細い棒などで鉢の周囲をつついて鉢の底のほうまでしっかりと土が行き渡るようにします。ちょうど良い具合まで土を入れたら、今度は鉢を持って鉢の底を数回、地面に軽く叩きつけます。
こうすることで、根と根の隙間に土が入りある程度土が沈みます。沈んだ分だけ土を足したら根付けは終了です。

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水遣り
作業中は根が乾燥するので、失った水分を補うためにすぐに水を遣ります。
鉢の底から流れ出るまでたっぷりと遣りましょう。
なお、植え替えで根を切ったということは、それだけ水を吸える量が少なくなったということ。
地上部の枝や葉が今までと同じ量では植物に負担がかかります。地下部と地上部のバランスをとるために、また植物の形を整える意味でも、ある程度刈り込みましょう。

人間も引越しのときには不要なものを捨てたり、新しく買い足したりしますよね?
植木も同じです。なるべく気持ちの良い状態で、新生活をスタートさせてあげましょう。

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